今日は、世界で150万部を超える
大ベストセラーである、
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』
をご紹介したいと思います。
○ 人間関係で悩んでいる人
○ 仕事で成果を出したい人
○ 子育てをしている人
に、おすすめの1冊です。
対話形式で読みやすい

タイトル:自分の小さな「箱」から脱出する方法
著者:アービンジャー・インスティチュート
発行日:2006.11.5
発行所:大和書房
自分の小さな「箱」と書いてあったので、
自分の限界を超える方法
みたいな感じかと思っていたら、
人間関係についての本でした。
この本は、「嫌われる勇気」のように、
主人公と上司の対話で成り立っています。
ストーリー形式で書かれているので、
普段本を読まない人でも読みやすく、
頭に入ってくるかなと思います。
主人公のトムは、
最近憧れの会社に転職したばかりの
意識の高いデキる男です。
そんなトムと上司の1対1のミーティング、
ということで話は進んでいきます。
この本を読んで、
今までの自分の人生を振り返ってみて
「あるある!」と思わない人は
いないのではないでしょうか。
わたしは、読みながら
「尊敬」や「貢献感」を提唱している
アドラーの思想と近いものがあるなぁと思いました。
「箱」とは一体なにか?

タイトルにもある「箱」とは、
一体なにか?ですが、
自分の感情を裏切っている、
自己欺瞞の状態のことを言います。
自分の感情を裏切っている、とは
自分が他の人のためにすべきだと
感じたことに背くことを言います。
本の中では、上司のバドが、
夜中に自分の子どもが夜泣きをしたとき、
妻が寝ていられるように
子どもをあやしてあげようと思ったけど、
それに背いてしまった。
という事例を用いて話しています。
こういうこと、
家庭の中ではよくあるんですよね。
例えばなんですが、
スーパーに買い物に行ったときに、
夫の好きなアイスを見つけ、
「買っていってあげようかな」
と、一瞬思うんです。
ですが、その自分の意思に背き、
「やっぱり、いいや、やめよ」
と、そのアイディアを却下します。
すると、そのあとから頭に浮かぶのは、
夫を批判する声です。
「夫が何かを買ってきてくれることなんてない」
「買っていったって、大して喜んでもくれないし」
「もっと育児に参加してくれてもいいのに」
と、まぁ、こんな感じです(;’∀’)
これがまさに、「箱」に入っている状態。
「相手のためにしてあげよう」
と思った自分に背いてしまうと、
その自分を正当化するために、
相手のいやなところやダメなところを
持ち出し、批判してしまうんです。
わたしはこういうこと、よくあります。汗
夫の部屋に散らかっているごみを
片づけてあげようと思ったとき。
娘が好きそうなおもちゃを
買ってあげようと思ったとき。
疲れているであろう夫の代わりに
わたしが娘を連れだして
遊ばせようと思ったとき。
良心のある自分が相手のためを思って
思いついたアイディアに背いたとき、
わたしたちは「箱」に入ります。
すると、わたしたちは、
自分自身のことを正当化し、
相手のことをダメ出しします。
箱に入っているときは、
相手のことを低く見て、
相手のニーズや望みなど、
取るに足らないものだと軽んじます。
こんなふうに相手のことを見ていては、
当然、問題が起きますよね。
箱の中にいると、問題が起き続ける

箱の中にいると、
自分を正当化する必要が出てきます。
ここがとても大切なのですが、
自分が正当化された、
自分が正しかったと感じるためには、
相手が間違っている必要があります。
つまり、自分が箱の中にいると、
相手が問題を起こす必要が出てくる、
ということなんです。
「そんなにのんびりしてると、遅刻するよ!」
といった言葉を、親であれば
誰でも言ったことがあると思います。
当然、わたしも言ったことがあります。
本当に望んでいるのは、
遅刻しないこと、
スムーズに支度が終わることです。
なのに、この言葉を言っているとき、
心の奥底では、
「そのまま遅刻しちゃえばいいのに」
という思いが潜んでいます。
このとき、わたしは箱に入っています。
箱に入っているわたしが正当化されるためには、
相手は間違っている必要があります。
つまり、遅刻する必要があります。
遅刻をした相手を見て、
「ほ~らね!遅刻するって言ったじゃん」
と、言いたいわけです。
こうやって文字にしてみると、
めちゃくちゃ性格が悪い感じですが、
街中では、こんな親子の様子をよく見ます。
自分が箱に入っていると、
相手も箱に入ってしまいます。
そして、お互いに、
相手にいやな態度をとらせ合うようになります。
言うことを聞かせたい親、
それに反抗する子ども。
言うことを聞かせようとさらに怒る親、
ますます反抗する子ども。
これを本書では「共謀」と呼んでいます。
お互いが「共謀」して、
いやな態度を取り合っているんです。
この負のループから出るには、
どうしたらいいのか?
それは、「箱」から出るしかありません。
「箱」から出る方法

「箱」から出る方法は、実は簡単です。
相手を、自分と同様きちんと尊重されるべきニーズや希望や心配ごとを持った一人の人間として見はじめたその瞬間に、箱の外に出るんだ。
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』アービンジャー・インスティチュート著 大和書房
この文章を見たとき、
わたしはアドラーを思い出しました。
アドラーは、
相手を尊敬することが大切だと言っています。
「尊敬」と言うと、
相手を高いものと認め、敬うこと、
のように言われていますが、
アドラーの言う「尊敬」は、
相手を1人の人間として、
その存在を認め、
礼節を持って接する態度、のことです。
「箱」から出るのに必要なのは、
相手を「尊敬」することだと感じました。
自分も相手も、同じ人間であり、
それぞれに考えや想いがあるんだ、
と思うことで「尊敬」することができます。
相手を「尊敬」しているとき、
そのときは「箱」の外に出ています。
自分が「箱」に入っていることに気づいたら、
できるだけ外に出るようにしましょう。
人は、誰か特定の人に対しては
箱に入ってしまったり、
ときどきふっと箱に入ってしまったりします。
ですが、できるだけ
箱の外にいるようにすることが大切です。
わたしは本書を読んで、
相手のために思いついたアイディアを、
できるだけ実行していこう、
自分の感情に背くのはやめよう、と思いました。
人間関係を良好にするヒントが
たくさん詰まった本です。
ぜひ、読んでみてください(´ω`*)
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