『リバース』湊かなえ あらすじと感想(ネタバレなし)

小説

今日は、湊かなえさんの
『リバース』をご紹介したいと思います。


○どんでん返しが好きな人
○変わったミステリーが好きな人
○コーヒーが好きな人


に、おすすめの一冊です。
 

⁡基本情報とあらすじ

タイトル:リバース
著者:湊かなえ
発行日:2015.5.19
発行所:講談社
文庫化:2017.3.15



深瀬和久(ふかせかずひさ)は、
事務用品を扱う会社の営業マン。
いたって普通の平凡なサラリーマンである。


深瀬は美味しいコーヒーを淹れるのが得意。
美味しいコーヒーを飲むのも好きなので、
クローバーコーヒーという喫茶店の常連だ。
毎日仕事帰りに寄っている。


クローバーコーヒーで出会ったのが、
越智美穂子(おちみほこ)である。
2人は何度か会ううちに恋人になった。


そんなある日、
美穂子が働くパン屋に告発文が届く。


そこには、
「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた。


深瀬にはある闇があった。
意を決して美穂子にそれを伝える。


それから、その闇について、
そして、その闇の中心人物について、
過去を遡っていく旅が始まる。

コーヒーと共に

この物語は、
コーヒー豆について語るシーンや、
コーヒーを淹れるシーンが豊富です。


読んでいると、こちらまで
コーヒーの香りがしてくるみたい。


コーヒーが飲みたくなるに違いありません。


主人公の深瀬は、会社でも、
コーヒー豆を挽くところから始め、
社員たちにコーヒーを振る舞っています。


みんな、深瀬の淹れたコーヒーを
おいしいと言い、喜んでいます。


多少面倒だと思う気持ちもあるようですが、
自分が話題の中心にいれることに
気持ちよさを感じているので、
深瀬自身も喜んでコーヒーを淹れています。


単行本の表紙は、コーヒー豆だし、
文庫本の表紙はコーヒーが入ったコーヒーカップ。


コーヒーは、
この物語にとってのキーワードでもあります。

誰かを想う気持ち

この物語の中には、
友情、恋愛、を超えた、
その人自身を慕い、想う気持ちが溢れています。



自分のことを差し置いても、
幸せになって欲しいと願う気持ち。


触れ合うだけで癒されて、
元気になっていく感じ。


たくさんの人の、
誰かを想う気持ちが描かれていて、
思わずウルウルしてしまったシーンもありました。


湊かなえさんは
「イヤミスの女王」と呼ばれているらしいです。



イヤミスとは、
嫌な気分になるミステリーのこと。


ですが、この作品で、
わたしは嫌な気分にはなりませんでした。


本の途中、
ページをめくるのももどかしいくらい、
ハラハラするシーンもありました。⁡


理不尽な展開に、
イライラすることもありました。


この物語は、どのように着地するのか、
ドキドキしながら読んでいましたが、


最後のどんでん返しには、
思わず鳥肌が立ってしまいました。⁡



イヤミスだなんて、とんでもない。


わたしは、この物語を思いついた
湊かなえさんに、ただただ、感服しました。


湊かなえさんの作品を読むのは、
『望郷』に続いて2冊目でしたが、
王道の『告白』も読んでみようと思います。


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