『結婚相手は抽選で』垣谷美雨 あらすじと感想(ネタバレなし)

小説

今日は、前代未聞の結婚法が施行されたことで、あたふたする若者たちを描いた小説、垣谷美雨さんの『結婚相手は抽選で』をご紹介したいと思います。


○独身の人
○結婚している人
○恋愛が苦手な人


に、おすすめの一冊です。
 

基本情報



タイトル:結婚相手は抽選で
著者:垣谷美雨
文庫化:2014.6.15
発行所:双葉社

あらすじ

少子化の最大原因とされる晩婚化を打開するため、「抽選見合い結婚法」が施行されることになった。25歳~35歳までの男女で、前科や離婚歴がなく、子どものいない独身者が対象。


相手が気に入らなければ、2人までは断ることができる。3人目も断った場合は、過酷だと噂されているテロ撲滅隊に2年間従事しなければならない。


田舎で母親と暮らす、看護師の鈴掛好美(すずかけよしみ)は、抽選見合い結婚法が施行されるのを機に、母親から逃れたいと思っている。


酒を飲んで暴力を振るう父が亡くなってからは、母親と2人で暮らしている。好美はいつも、母親の顔色を窺っては、希望に沿うように行動してきた。


見合いは、遠くに引っ越さなくてもいいように、地域を考慮される。好美はこれを機に、母のいる田舎から、東京へ引っ越そうと思っているのだ。


冬村奈々(ふゆむらなな)は、ラジオ局に勤めて7年になる。会社を経営している父と、専業主婦の母と一緒に、悠々自適に暮らしている。


抽選見合い結婚法が施行されることになり、奈々は2年ほど付き合っている恋人の銀林嵐望(ぎんばやしらんぼう)に結婚を迫る。


ところが彼は、価値観に違いがあるのが分かったから、抽選見合いに賭けたいと言い出したのだ。


宮坂龍彦(みやさかたつひこ)は、いわゆる「オタク」と呼ばれる類の青年だ。システムエンジニアをしている27歳。彼女いない歴=年齢である。


龍彦はモテない。女性と話すのも苦手だ。そんな彼は、自分が結婚するとしたらこれしかないと、抽選見合いに希望を抱いている。


様々な不安と希望が入り混じる中、始まった抽選見合い。彼らにはどんなドラマが待ち受けているのか。

感想

何かに縛られて生きるのがとてつもなく嫌なわたしは、母親に縛られていて、逃れられずにいる好美の話を読んでいるとき、心が非常にざわざわしました。


抽選見合い結婚法に対する考え方も感じ方も、それぞれ違って面白かったです。わたしならどうするかな?と想像しながら読みました。


抽選見合い結婚法が施行されることになり、その時点で恋人がいる人たちは、駆け込みで入籍する。だから、見合いが行われたときに対象となっていた人は、そもそも恋愛が苦手な人が大半で、「そのときたまたま恋人がいなかった」という人は、ものすごく少ないんじゃないかなと思いました。


それぞれの恋愛模様、見合い模様が面白く、一気に読みました。抽選見合い結婚法が進むにつれて、見合い会場に訪れる人たちもどんどん変化していき、それもまた面白かったです。


心温かくなるお話で、読み終わったあとも、このままもっと続きを読みたいと思いました。ぜひ、読んでみてください(´ω`*)
 

 
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