『花束は毒』織守きょうや あらすじと感想(ネタバレなし)

小説

きれいな装丁に惹かれて手に取った戦慄ミステリー、織守きょうやさんの『花束は毒』をご紹介したいと思います。


○どんでん返しが好きな人
○理詰めで考えるのが好きな人
○深く考えさせられる話が好きな人


に、おすすめの一冊です。
 

基本情報



タイトル:花束は毒
著者:織守きょうや
発行日:2021.7.30
発行所:文藝春秋

あらすじ

木瀬芳樹(きせよしき)は、探偵事務所に来ていた。ある依頼をするためだ。


木瀬は先月、以前お世話になった真壁研一(まかべけんいち)に再会した。木瀬が中学生だった頃、家庭教師をしてくれていたのが、当時医学生だった真壁である。


当時真壁は、明るく、社交的で、友だちが多い人だった。木瀬にとって真壁は、憧れの対象であり、かっこいい兄貴分だった。


再会したとき、真壁はインテリアショップで働いていた。医者を目指していた真壁が、なぜインテリアショップで働いているのか、気にはなったが聞かなかった。


真壁は付き合っている女性と、婚約したばかりだと言う。おめでとうと言いながら2人で飲んだあと、酔っぱらった真壁を部屋まで送っていった際、誤って蹴ってしまったごみ箱の中から、ある手紙を発見した。


そこには「良心があるのなら、結婚をやめろ」と書いてあった。真壁に聞くと、1~2ヶ月ほど前から、嫌がらせの手紙が届くようになったそうだ。


木瀬は警察に相談するように言ったが、乗り気ではない真壁を心配し、探偵に相談することにしたのだ。


探偵事務所を探しているとき、目に入ってきたのが「北見探偵事務所」だ。「北見」という名前に見覚えがあったからだ。


北見探偵事務所に予約を入れ、そこで再会したのは、北見理花(きたみりか)という中学の頃の先輩だった。


北見は中学の頃、「探偵見習い」と自称して、探偵のまねごとをしていた。そのときに少し、関わったことがあったのだ。


乗り気ではない真壁のことを心配した木瀬は、調査費用を支払い、北見に調査を依頼することにした。


調査が進むにつれて、衝撃の事実が判明する。果たして真実はどこにあるのか。手紙の差出人は誰なのか。最後に訪れる驚きの真相と深い問いかけがあなたを悩ませる。

おすすめポイント

おすすめポイント① 最後に分かる真相が怖すぎる

二転三転しながら辿り着く最後の真相には、純粋に「怖い!」と思いました。めちゃくちゃ怖い。


すてきな装丁に惹かれて手に取りましたが、結末を知ってしまった後は、このタイトルと装丁に怖さしか感じません。でも、ぴったり。神がかっています。

おすすめポイント② 北見の行動力が気持ちいい

北見はとても行動力があります。大胆で向こう見ずなときもありますが、このくらい一生懸命捜査をしてくれたら、依頼人としてはとても嬉しいし、頼もしく感じると思います。

おすすめポイント③ 理路整然とした文章

著者の織守きょうやさんは、現役の女性弁護士さんだそうです。とてもきっちりした性格なんだろうなと読みながら思いました。理路整然とした文章が、わたしにはとても心地よかったです。

感想

木瀬は、法律を学んでいる大学生なのですが、正義感が強いです。この正義感の強さに、わたしは懐かしさを感じました。以前のわたしは、木瀬のような正義感の塊だったからです。笑


木瀬は、「正しいことは人を救う」と信じているタイプです。以前のわたしも、同じように思っていました。だけど、今は少し違います。人は必ずしも真実を知る必要はなく、正しいことが人を傷つけることもあると知ったからです。


登場人物は、主に3人で、木瀬と真壁と北見。わたしは木瀬に感情移入して読みましたが、もしかしたら、北見目線、真壁目線で読む人もいるのかな?


結末に対してどう思ったのか。最後の問いかけに対して、どう考えたのか。について感想を述べ合いたい作品です。ぜひ、読んでみてください(´ω`*)

 
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